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第17期 岡山市民文化大学 6月講座を記録するページ

岡山シンフォニーホール♪
◇ コミュニティー・タイム 13:35〜13:55

今月は「花柳珠華鋭」社中の皆さまによる日本舞踊『室津のあなた』『道頓堀人情』『深川しぐれ』『青海波(せいかいは)』、優雅なる4曲の舞い。

日本舞踊のしなやかさに伝統の心を観た、楽しいひととき。


◇ 6月講演テーマ 「 宮沢賢治とわたし 」 14:00〜15:30

講師 宗教学者 国際日本文化研究センター名誉教授 山折哲雄 さま

著書 ・デクノボーになりたい―私の宮沢賢治 ・京都の寺社505を歩く<上> ・ブッダは、なぜ子を捨てたか ・山折哲雄セレクション 「生きる作法」 2 生病老死の人生八十年 by Amazon.


◇ 2007年6月16日(土) 13:30−15:30 岡山シンフォニーホール 大ホール

主催 岡山市民文化大学 事務局  後援 岡山県教育委員会  岡山市教育委員会  岡山市連合町内会  岡山市連合婦人会  岡山商工会議所  岡山青年会議所


『 万物生命教 (山折先生のことば) 』

「日本人は自然と共生し、共死してきた(環境goo Web講義より引用)」


第17期 岡山市民文化大学 5回目を数える6月講座は、国際日本文化研究センター名誉教授 山折哲雄先生のご講義。

山折先生のご出身は岩手県花巻市。 大作家 宮沢賢治先生の生家と距離にして約150mとのこと。 そして今日のテーマは「 宮沢賢治とわたし 」

尊敬と、親しみに溢れる講話は静かに進みます。 どっどどどどうど どどうど ……「風の又三郎」、食う者は食われる……「注文の多い料理店」、

他にも宮沢文学の合い間に、黒マントを羽織った宮沢先生が太鼓を叩き歩く姿を当時の人たちは「気違い賢治」と誹ったという、滅多に聞けない昔話や、

花巻にて疎開中の高村光太郎先生と遭遇した逸話を交えたり、静かにはじまったハズなのに、素早く展開する話題へ引き込まれることになろうとは……。

次の作品が待ち遠しい、そんな文学心くすぐる仕掛けがあったかも?


「あめゆじゅとてちてけんじゃ」

『永訣の朝』を朗読する山折先生。方言そのまま、そこに真の描写があると聞き、思わずヒザを打つ次第。 先生の花巻弁が宮沢文学を甦らせた瞬間だ。


「地域のことばを大切にしよう」

主語と述語が省略されて、さっぱり分からなかった古文「源氏物語」が現代京ことばで腑に落ちた。 標準語ありきと言わず、方言を大事にすべしという教え。

現代京ことば訳 源氏物語〈1〉桐壺‐明石 by Amazon.


「讃歌より挽歌」

現代は愛の歌、讃歌に偏り過ぎ。人生を深いものにするため、挽歌に耳を傾けたし。 賢治の「オホーツク挽歌」に万葉集の哀傷や、八百万思想をみるように。


ほかにも石川啄木・宮沢賢治・斉藤茂吉を育んだ「盆地的世界」の話。そこは美しい自然の山川であり、同時に、閉鎖された社会が存在していたという。

対照的に、室生犀星・北原白秋・佐藤春夫らが育った風土は「海浜」であり、その開放性が陽の作風に影響しているのではないか、という興味深いお話も。


『 万物生命教 (講演ラストを飾った先生の言葉) 』

「日本人は自然と共生し、共死してきた(環境goo Web講義より引用)」

山折先生は、自然と共生することの大切さを教えるために、尊敬する宮沢文学を用いて「風の中に我が身を浸せ」と教授した、このように咀嚼しています。

環境問題が叫ばれる今、ようやく人々は宮沢賢治の「風」に気づき、『千の風になって』がブームになったのかも知れません。

そんな粋な括りを残して、先生の姿は幕の後方へと。 あたかも風がスーッと引くように。

多くを考え学んだ岡山市民文化大学 第5講は終講時刻。 ありがとうございます 
(サンは備忘録の共有に努めています)


【編集後記】

次回 岡山市民文化大学は7月16日(月) 第6講。 「笑点」の司会でお馴染み 旭日小紋章を受章された 桂 歌丸師匠。 来月がまた楽しみ♪


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