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岡山の産業をレポートするページ ( シリーズ『もっと岡山!!』4頁 )

岡山の産業優位性
「 岡山県の地理的優位性 」

 近畿圏、四国圏、九州圏を結ぶ陸上交通の要衝、結節点に位置する岡山県。

 新幹線利用で新大阪まで最速44分、博多1時間37分、東京へ3時間17分。 飛行機利用なら羽田1時間15分、那覇1時間50分、札幌(新千歳空港)まで約2時間。 岡山空港 - JR岡山駅間は、リムジンバスを利用して約30分。

 岡山を基点に山陽自動車道、中国自動車道、岡山自動車道、山陰自動車道、瀬戸中央自動車道が網羅され、岡山 - 大阪間2時間10分、広島1時間50分、米子1時間40分、高知2時間、松山2時間20分、徳島2時間30分と隣県、四国4県もまた至近。

 首都圏が意外にも近く、陸・海・空の交通網と、物流インフラを整えた岡山県の将来的な産業発展における地理的優位性は、極めて高いといえそうです。


「 岡山のインフラ 」

 前述の高速道路網の恩恵により、岡山県の自動車利用2時間圏域人口は、中四国・九州エリアで最大となる1,640万人。

 鉄道網は、山陽新幹線はじめ、山陽本線、瀬戸大橋線、伯備線、赤穂線、津山線、吉備線のJR7線が岡山駅に乗り入れる。 県北の津山駅には姫新線、津山線、鳥取県をつなぐ因美線など、主要市町村を結ぶ鉄道路線がしっかり網羅されている。

 航空路線は、主に岡山 - 東京、札幌、那覇ほか、チャーター便を含む国際路線あり。 他県の利用者も多い。 また、岡山空港は、ジャンボジェット機の離着陸に対応しており、空の大輸送時代に十分機能できる国際空港として期待されている。

 水島港は、貨物取扱量で名古屋、千葉、横浜港に次ぐ全国第4位の国の特定重要港湾。 ほかに岡山港、宇野港、2つの重要港湾を有す。

 さらに広大なJR岡山駅貨物ターミナルは、拡張スペースが十分確保されており、将来的にも万全の体制。 ITインフラ整備は、岡山県情報ハイウェイ構想による国内最速『岡山情報ハイウェイIPv6』や、『おかやまIT特別経済区』の構築が進む。

 以上、岡山県下の経済・産業を発展させる物流・ITインフラの余力からみて、日本の経済・産業の次の牽引役を、岡山県が担うのかも知れません。


「 岡山の経済 」

 概して1.5%経済と呼ばれる岡山経済。 県内総生産はじめ、人口、その他の主要経済指標が全国シェア1.5%前後と、その推移に由来する。


「 ものづくり県 岡山 」

 1.5%経済における岡山県の工業出荷額シェアは、2.3%。 製造業ウェイトは、全国平均21.0%に対し、28.8%。 ものづくり県と呼ばれている理由。


桃太郎ぶどう&ニューピオーネ「 岡山の産業 」

 岡山県と聞かば、芳醇なフルーツや新鮮野菜など、素晴らしい食材が想い起こされよう。

 平成16年度の全国シェア第1位に輝く品目は、温室ぶどう『マスカット』はじめ『ピオーネ』『もも(白桃)』『黒大豆(丹波黒)』。 第2位は、『スイートピー』、第3位は『牡蠣(むき身)』と『マツタケ』など、農林水産物の高級素材、食材がずらりと並ぶ。

 とはいえ、県内総生産に占める農業割合は、1%ほど。 就農者の高齢化対策として岡山県の新規就農者支援制度があり、気概ある方は是非、岡山へ!?


「 アパレル拠点 岡山 」

 織物や藍染など、染色もまた盛ん。 工業資材用織物、綿織、デニム生地等の有力産地であり、制服、作業服、ジーンズなど、ファッション・アパレル産業の発達も。

 新興国の廉価品に迎合することなく、色落ちジーンズなどプレミアム(高額)路線への知恵を絞った革新的企業が生き残る。 桃太郎ジーンズで世界ブランドを目指す『藍染工房』など、創造力を育み単価アップに成功した知性に拍手を送りたい。


「 岡山のプラントと優良企業 」

 『三井造船(玉野事業所)』、『サノヤスヒシノ明昌』、船舶用プロペラ世界シェア3割『ナカシマプロペラ』、『三菱自動車工業(水島事業所)』が有名。

 岡山県を代表する優良企業は、教育の『ベネッセ』、トレハロースの『林原グループ』、和菓子の『宗家 源吉兆庵』、駄菓子の『カバヤ食品』を想起する。

ノートルダム清心女子大学中央棟
「 岡山県の人材 」

 教育文化県と評される通り、人材の層が厚い。

 岡山大学、県立大学はじめ、私学、女子大、各種専門学校が充実しており、県民の学習意欲の高さを物語る。 勤勉な県民性は、優秀な人材を輩出する一方で、若年世代が都会へ流出する悩みもある。 とはいえ、人材面からみる岡山の将来は明るい。


「 岡山の経済産業の行方 」

 現在の経済環境からみた将来は、けして明るいとは言えないが、岡山に秘められた天然資源や社会インフラ、優秀な人材から鑑みる発展可能性は極めて高い。

 さらに岡山県は、「快適生活県おかやま」の実現に向け、社会経済情勢に即した「新おかやま夢づくりプラン」を掲げ、行財政改革を推進中。 企業誘致や外資の参入、団塊世代による観光、移住の需要増加など、追い風が吹く可能性も否めない。

 都会が忘れていた煌めく太陽光とおいしい空気、水と肥沃な土壌、懐深い恵みの里山と美しい瀬戸内海。 豊かに暮せる至高の大地、そんな岡山の経済産業が、あらためて発展を始めるのは、自然の成り行きと思えてしまう、今日この頃です。


もっと岡山!!|1. 岡山の自然2. 岡山の歴史3. 岡山の文化|4. 岡山の産業


【 編集後記 】

 岡山文化観光検定2級 の取得を契機に、シリーズ『もっと岡山!!』を編纂しました。 岡山の経済産業の行方を占うヒントになれたら幸いです。


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