岡山市の市民環境フォーラム備忘録のページ

さん太ホール(山陽新聞社 本社ビル)に臨んで
市民環境フォーラムの目的は、環境問題を学ぶには自然のなかで体で実感することが大事、

問題の本質は人の脳の仕組みにある等、『エコの壁』で自然と人の共生を説く養老先生をお迎えし、

聴講を通じて市民の環境思考を高める機会を共有すること。


【 市民環境フォーラム 】

地球温暖化防止 〜 「エコの壁」を乗り越えよう 〜

< 講演&パネルディスカッション >

< 講師 > 医学者 東京大学名誉教授 養老 孟司(ようろう たけし)氏  著書 ・養老訓 ・虫眼とアニ眼 (新潮文庫 み 39-1) by Amazon.

< 日時 > 2008年3月11日(火) 13:00〜16:00 さん太ホール(山陽新聞社 本社ビル) < 主催 > 岡山市


「 本質を見抜く先見力は仙人の領域か 」

フォーラムの主賓、養老先生は1937年(昭和12年)神奈川県鎌倉市生まれ。 東京大学医学部を経て1967年、医学博士号を取得。

1971年より翌年にかけメルボルン大学へ留学。 東京大学総合研究史料館 館長を経て1991年、東京大学出版会 理事長を歴任。

1995年、東京大学退官後は、他大学の教授・客員教授や予備校の顧問・検定協会名誉会長・教育財団理事として幅広くご活躍。

2003年、口述筆記の新書『バカの壁 (新潮新書)』がベストセラーを記録し、同時に題名「バカの壁」で新語・流行語大賞を受賞。

教養とは他人の心が解ることだ。 「自分探し」なんてやめろ、本当の自分なんてない。 そんな生き方アドバイス、養老訓が面白く。

ご紹介に際し、仏教観に長けた解剖学者、孤高の象虫コレクター、いな、哲学者を退け「仙人」とお呼びするのが適切かも知れません。

インクの出ないマーカーに苛立ち見せず ご講演くださる、長身で粋なファッション、寛容なダンディとしての一面も忘れずに加筆したく。


「 歯に衣着せぬストレート 」

相手の言説を寛容できないところに壁が立つ。 ベストセラー著書『バカの壁』の論旨を理解しておかなければ、いきなり仰け反ることに。

自己紹介もほろろに切り込む核心。 温室効果ガスの問題はモノの問題。 それを精神問題にすり替えるべきじゃない。 それだけ、と。

世界に占める炭酸ガス排出比率、1/20の日本が動いたところで何も変わらない。 石油はいづれなくなるし、早く使い終えてしまえとも。

問題の本質を打ち抜く養老先生の言説は止まらない。 産油国が炭酸ガスを減らせというなら、原油を売るなと私なら言い返す、と。

先生の、バカの壁と「エコの壁」を予習していなければ、胸元をえぐるような内角いっぱいのストライクにデッドボールしてしまいそう。

「アル・ゴアさんの日本での講演料が3千万円とか。 いいねぇ、私ならその額で1年間、虫を観てられる」 こんな笑い話の一方で、

米国の石油文明にある不都合な本質を語らないアル・ゴア氏に、多額な講演料を払うのだから日本人は人が好い、そう言わんばかり。

師を理解していなければ、いきなりエコの壁が立つ。


「 いづれ石油は枯渇する 」

化石燃料と経済成長の連鎖は否めない。 エネルギー消費効率が高いといわれる日本でも、GNPの伸び率と石油消費の伸長率は一致する。

炭酸ガス究極の削減策は、GNPマイナス成長政策への転換にほかならない。 環境意識高揚が経済的利害に立つキャンペーンなら、むしろムダ。

『エコの壁』(上)の冒頭で養老先生は、― 「環境問題を世界全体のシステムで考えるべきだ」と主張する。

石油に依存した米国社会、日本での都会暮らしが失わせる人間性など、環境問題への見えない壁の数々。 ―

それらを総称して「エコの壁」と呼ぶわけだ。 石油の底を巡って論ずるより、枯渇したその後を考えておくように、と言わんばかり。


「 虫が暮らせるハッピーな環境 」

都会のサラリーマンは田舎へ参勤交代すべし。 ―

ビジネスマンは自然と共生できる経済成長率の程度を肌身で探ろう、それが真の環境保全につながるのでは? という、先生独特のご提言。

小動物や昆虫が生息できる自然環境、そのシステムを知るべき。

でもね、人間は大丈夫。 なぜなら、農薬づけの葉っぱを食べて虫は全滅しても人類は平気、そうでしょ。 グフフと特徴のある笑い声。

またも考える(自問する)契機を投げかける。


「 岡山(和歌山)、いいんじゃない!? 」

養老先生は各地で田舎暮らしを推奨されている。 この岡山県もお気に入りのご様子。 都会で見れない多くの鳥飛ぶ岡山市なればこそ。

加えて和歌山県総合情報誌「連」 2006 vol.15 森を思う、森に生きる。  和歌山県知事との対談記事を、この機会にご紹介致したく。

岡山県に勝るとも劣らない、自然環境に恵まれる和歌山県。 「来るべき和歌山の時代」とキャッチを掲げる行政活動に学ぶこと山の如し。

(養老先生はこの和歌山県で、環境保全貢献度の基準づくり「二酸化炭素吸収量認証・評価委員会」の委員就任を快諾されています)

人類が自然と共生できる遥か未来の地球環境を担保すること、そのシステムを創ること。 それが養老先生の環境ポリシーかも知れないな……。

悠久の時間軸上に身を置き環境問題を考える、自分の頭と身体で考える (PHP文庫)、それならきっと未来は明るいはずだ。 そんな咀嚼に漂着したり。

KY!? 環境が読めるよう考え、行動しなくては(汗)。 

そうして「自分の意志ではじめてくださいね」と自問を促す養老先生の、岡山の市民環境フォーラムは値千金。 心より感謝を、ありがとうございます


【編集後記】

能書きや講釈が先行してしまう世の中で、昆虫観察をライフワークに据える養老先生の実証スタイルにすっかり魅せられファンになることに(興)。


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