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岡山の文化をレポートするページ ( シリーズ『もっと岡山!!』3頁 )

後楽園とツルの舞い
「 岡山県の文化概況 」

 多島美を鮮明にする瀬戸内海の太陽光、蒜山高原リゾートの雄大な自然の緑の背景には、中国山地。

 流れる3本の一級河川が運ぶ肥沃な土壌が育む食材と、その名水が出逢う瀬戸内海が齎す新鮮魚介の海の幸。 あらためて岡山は、風光明媚な観光地。

 エーゲ海を想わす牛窓の温暖な気候から、積雪する冬の山間部まで四季折々に、日本情緒すべてを備える点もまた魅力。 しかも県下の活断層は希少で、四国山地と中国山地に守護された自然の要塞的地形により、天災は比較的少なく有難い。

 一方で「恵まれ過ぎ症候群」と揶揄されるほど、住環境に恵まれた岡山なればこそ、学ぶ機会にも恵まれ、食を含む良質の文化が醸成されたに違いありません。

 豊かな大地と悠久の歳月に磨かれし先人の、歴史的な文化芸術資産に感謝するばかり。 中国地方のカルチャー&グルメ等、岡山の魅力を堪能願います。


ハトの助太刀「 岡山の伝説 」

 吉備津彦(きびつひこ)と温羅(うら)伝説。 百済(朝鮮半島)の王子 温羅が鬼ノ城(総社市)に住みついた。

 中央は吉備津彦命を派遣する。 吉備津彦の放った矢が温羅の矢と喰い合い、落ちた地点に祭られた『矢喰宮(岡山市)』。 温羅の目に矢が当たり、流血した地は『血吸川(総社市)』。 温羅は鯉に化けて逃げ、吉備津彦は鵜となり温羅を呑み込んだ。

 その地に祭られた『鯉喰神社(倉敷市)』。 吉備津彦は国宝『吉備津神社(岡山市)』に、温羅は同神社の東北側に祭られる。 伝説をなぞる名前の遺跡が面白い。

 もうひとつ、砂を食わすと小判を生む犬の話を聞きつけ、その犬を手に入れたものの、砂を食わせ過ぎて犬を死なせてしまった強欲長者の伝説。 海に流された犬が岡山市の『犬島・犬石』なったという言い伝え。 犬にまつわる伝説が、桃太郎のお供をした犬を想起させ、あたかも「桃太郎伝説発祥之地」と主張するように聞こえたり。

 貴人「後醍醐天皇」「弘法大師」「菅原道真」、倉敷市法輪寺『小野小町姿見の井戸』など、歴史ロマンに溢れた数々の伝説も残されている。


「 岡山のことわざ 」

【 岡山茶漬け=備前茶漬け 】 ― 「おいでんせぇ」と調子良く呼ぶものの、行ってみればもてなしはなく、お茶漬けが出る始末。 口ばかりで中身がないことの例え。

 旧備前国(岡山市 - 瀬戸内市周辺)に多く、備前茶漬けとも。

【 下津井(しもつい)メバル 】 ― 口ばかりで中身が無いことを、口が大きい下津井の絶品メバルに例えた話。 反面、見た目は悪いが味は良い、との意味を併せ持つ。

【 桜東風(ごち)が吹かぬとサワラは食えぬ 】
― 魚に春と書く岡山名物の「鰆(さわら)」は毎年4月、桜の季節に吹く強い東風とともに瀬戸内海へと産卵のために押し寄せる。 春は岡山!?

【 備前の着倒れ 因幡の食い倒れ 作州(さくしゅう)の家倒れ 】
― 備前(岡山市 - 備前市周辺)の人は着物に、因幡(鳥取県東部)では食べ物に、作州(美作地方)は持ち家に贅を施す傾向を表した言葉。


「 岡山の方言 」

 アクセントは東京式で、都も驚く標準語が行き交うものの、親しい間柄になると突如、でぇーれぇー、ぼっけぇー、じゃけーと方言の花が咲く( 岡山弁のページ )。

おかやま桃太郎まつり 2006「 岡山の祭り 」

 豊かさを紡いだ歴史によるのか、豪壮な社寺仏閣が多く、それにまつわる祭礼行事も多彩。

 岡山県の3大祭りは、吉備津神社『大祭七十五膳据神事』、吉川八幡宮『当番祭』と、『加茂大祭』。 『白石踊』『大宮踊』『備中松山踊』は、岡山の3大踊り。

 寒風吹きすさび花火が打ち上がる2月の真夜中。 男衆が宝木(しんぎ)を奪い合う裸まつり『西大寺会陽(岡山市)』は、日本3大奇祭のひとつ。

 県下最大の祭りは、『おかやま桃太郎まつり』。 8月の金曜日、花火大会にはじまりダンスに暮れる『うらじゃ』は、楽しい岡山の夏祭り。

 『ヒッタカ・おしぐらんこ(笠岡市)』や、『唐子踊』『備中神楽』『横仙歌舞伎』『阿智神社秋祭り』『矢掛大名行列』など、由緒ある祭りも目白押し。


ロダン作 「カレーの市民」「 岡山の文化財 」

 『吉備津神社本殿及び拝殿』、『閑谷学校講堂』、『甲冑大鎧「赤韋威鎧(あかがわおどしよろい、県立美術館所蔵)」』や、刀剣4口等の国宝がある。

 上杉謙信景勝愛用『太刀無銘一文字(号山鳥毛)附打刀拵』、『太刀吉房』『太刀銘備前国長船住左近将監長光造』『短刀無銘正宗』も備前の名刀。

 『吉備津彦神社』『最上(さいじょう)稲荷』『西大寺観音院』『ルネスホール(旧 日本銀行岡山支店)』『岡山後楽園』『頼久寺庭園』など見所満載。

 美術品は「雪舟」の水墨画をはじめ、「宮元武蔵」「浦上玉堂」「竹久夢二」「国吉康雄」「小野竹喬」「藤原啓」など、岡山輩出の作家の名作が残される。

 さらに倉敷美観地区 大原美術館のエル・グレコ『受胎告知』、クロード・モネ『睡蓮』、ロダンの彫刻など、奇跡といわれる世界的な芸術作品の収蔵に驚かされる。

 建築物、美術品、伝統芸能、芸術と、岡山の文化財は星の数。


「 岡山の食文化 」

 岡山の大地が育む素材、食材の素晴らしさを書き始めたらキリはなく、特級食材が市民市場に無造作に並ぶ街、と特筆を。 料亭王国と呼びたし岡山の、磨き抜かれた職人技のもと、海の幸と山の幸を堪能願います。 料理人が憧れる岡山とも。

 特産フルーツは、『清水白桃』『マスカット』『ニューピオーネ』ほか多数。 当然、魚も旨い。 起伏に富む瀬戸内海の複雑な流れに鍛えられ、身の引き締まった魚が育つから。 『下津井タコ』『虫明の牡蠣』等のブランド食材に、『鰆(さわら)料理』『鯖ずし』『ままかり寿司』『備前ばらずし』など、郷土色豊かな料理の種類もまた豊富。

 地元でゲタと呼ぶ舌平目が2百円は有り難い。 あわせて高い評価の岡山野菜。 『蒜山大根』はじめ、肥沃な土壌が育む逸品野菜がブランド化する気配あり!!


岡山の吉備路文学館「 岡山の観光 」

 魅力溢れる岡山の、観光認知度の低さは奇跡的。 岡山は四国でしたっけ? 都会の人たちの会話に、そんなやり取りがあるのかも……。

 さて、秘境的岡山県の観光客数第一位は、『倉敷美観地区』。 『蒜山(ひるぜん)高原』『玉野・渋川(海水浴場)』が続き、特別名勝『岡山後楽園』は第八位と意外。

 瀬戸大橋が魅せる多島美の眺望、楽しく歴史を学ぶ吉備路散策、美作三湯で温泉三昧するなど、自然と歴史と文化に、グルメを詰め込む岡山観光。

 最速新幹線で新大阪より44分、博多1時間37分、東京3時間17分。 飛行機利用なら羽田1時間15分、那覇1時間50分、札幌より約2時間と、意外にも近い岡山県。 移住を計画し、全国各地よりこの地を選んだ筆者がお薦めする、岡山旅行。

 あなたの旅に、きっと美味しい記憶を刻むと思います。


もっと岡山!!|1. 岡山の自然2. 岡山の歴史|3. 岡山の文化|4. 岡山の産業


【 編集後記 】

 岡山カルチャーゾーン大原美術館 はじめ、珠玉の芸術文化に触れられる岡山散策は最高の道楽で、「道楽なら岡山」とご紹介すべきかも。


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